金属と社会を、クリーンにつくり出す Vol.2
鉱山のほかに、どこから金属資源を回収しているの?
身近な家電から金属資源を回収し、クリーンな社会をつくる
三菱マテリアルグループでは、エアコン、冷蔵庫、テレビ、洗濯機などの 使用済み家電から有価金属などを回収し、再び金属資源として使えるようにしています。その役割を担う三菱マテリアルグループの 廃家電品リサイクルに携わる2社をご紹介します。
トレーサビリティを確保した銅を安定的に供給するために
サーキュラーエコノミーへの移行が進む中、再生材のニーズは高まっています。三菱マテリアルではこのニーズに応えるとともに、トレーサビリティという付加価値を提供するため、当社グループの家電リサイクルプラントや商社機能を果たすマテリアルエコリファイン株式会社と一丸となり、取り組みを加速させています。
この取り組みは、銅をターゲットとして開始していきます。家電リサイクルプラントで回収された銅は、これまで、外部のリサイクラーに販売された後、どのようなルートで再生され、最終製品や部品に使われているのかが分かりませんでした。これを当社の銅製錬所や伸銅工場で再生、製品化して再び社会に供給するという「資源循環のループ」を確立させ、トレーサビリティを確保した銅を安定的に供給できる体制を築いていきます。
この取り組みは、銅をターゲットとして開始していきます。家電リサイクルプラントで回収された銅は、これまで、外部のリサイクラーに販売された後、どのようなルートで再生され、最終製品や部品に使われているのかが分かりませんでした。これを当社の銅製錬所や伸銅工場で再生、製品化して再び社会に供給するという「資源循環のループ」を確立させ、トレーサビリティを確保した銅を安定的に供給できる体制を築いていきます。
中部エコテクノロジー㈱(三重県)

中部エコテクノロジー株式会社
生産物流部 課長
利行 謙汰
グループの力を合わせ、製錬所に届ける銅の量を増やす
当社は、三菱マテリアルグループ全体のリサイクル過程における銅の回収率向上に取り組んでいます。銅は、エアコンの銅管やさまざまな家電の電源コードのほか、モーターや基板(廃基板はE-Scrapとなる)にも使われています。私たちは家電を解体してこれら銅や銅が使われている部品を回収しています。
私たちのミッションは、回収した部品に含まれる銅を三菱マテリアル へ着実に届けること、グループとしての資源循環のルートを確立することでした。以前から続くグループ外の商流などもあるため、これまでは、全ての銅を三菱マテリアルへ届けることができていたわけではありません。こうした中で、マテリアルエコリファイン社などと協力し、当社から直島製錬所へ届ける銅の量を一層増やせるように、循環の体制を確立するための取り組みを着実に行っています。
このほかにも、色彩選別プロセスの改善によって銅の回収率を向上させるなど、設備面の改良も積極的に進め、銅回収を強化しています。日本は天然資源が少ないため、都市鉱山から金属や樹脂といった資 源を回収する必要があります。当社は積極的に最先端技術を導入し、再資源化技術のトライアルの場として役割を果たしてきました。日々の業務を通じて循環型社会の一翼を担い、「人と社会と地球のために」という思いで目指す姿を体現したいと思います。
私たちのミッションは、回収した部品に含まれる銅を三菱マテリアル へ着実に届けること、グループとしての資源循環のルートを確立することでした。以前から続くグループ外の商流などもあるため、これまでは、全ての銅を三菱マテリアルへ届けることができていたわけではありません。こうした中で、マテリアルエコリファイン社などと協力し、当社から直島製錬所へ届ける銅の量を一層増やせるように、循環の体制を確立するための取り組みを着実に行っています。
このほかにも、色彩選別プロセスの改善によって銅の回収率を向上させるなど、設備面の改良も積極的に進め、銅回収を強化しています。日本は天然資源が少ないため、都市鉱山から金属や樹脂といった資 源を回収する必要があります。当社は積極的に最先端技術を導入し、再資源化技術のトライアルの場として役割を果たしてきました。日々の業務を通じて循環型社会の一翼を担い、「人と社会と地球のために」という思いで目指す姿を体現したいと思います。

ピッキングマシーン

自動ネジ外し機

NIR(近赤外線)樹脂選別装置

銅スクラップ
東日本リサイクルシステムズ㈱(宮城県)

東日本リサイクルシステムズ株式会社
設備技術部 部長
佐藤 繁(左)
東日本リサイクルシステムズ株式会社
リサイクル部 部長
坂口 竜一(右)
自動装置の導入で作業負荷を軽減し、安全•安心して資源循環に貢献できる職場づくり
当社では、人の手や機械を使って家電を解体し、金属などの資源を回収していますが、手作業で重量物を取り外したり運んだりする作業の負荷が課題でした。こうした作業をロボットに代替させることで、効率化や生産性の安定化に取り組んでいます。
作業負荷が大きい作業の一つにエアコン室外機の解体作業があります。この作業では、1台あたり約9kgほどあるコンプレッサを、回収容器まで、多い日では約350個を人の手で移動させています。搬送重量に置き換えると約3tを人の手で運んでいることとなり非常に負荷の大きい作業です。そこで三菱マテリアル本社主導のもと、ロボットでコンプレッサを自動解体、回収する装置の導入計画を進めています。この自動解体装置は、コンプレッサの移動だけでなく、コンプレッサを留めているボルトの取り外し作業も自動で行います。自動解体装置には、薄型テレビの自動ネジ外し装置の画像認識技術が応用されています。
これにより作業負荷の軽減が進めば、より安全に作業を進めることができ、生産性を一層高めることができます。
近年、資源循環が社会に求められる中、当社は培った再資源化技術を活かして社会に価値を提供したいと考えています。「循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」という意識を持って日々の仕事に取り組み、サーキュラーエコノミーを加速させる力となります。
作業負荷が大きい作業の一つにエアコン室外機の解体作業があります。この作業では、1台あたり約9kgほどあるコンプレッサを、回収容器まで、多い日では約350個を人の手で移動させています。搬送重量に置き換えると約3tを人の手で運んでいることとなり非常に負荷の大きい作業です。そこで三菱マテリアル本社主導のもと、ロボットでコンプレッサを自動解体、回収する装置の導入計画を進めています。この自動解体装置は、コンプレッサの移動だけでなく、コンプレッサを留めているボルトの取り外し作業も自動で行います。自動解体装置には、薄型テレビの自動ネジ外し装置の画像認識技術が応用されています。
これにより作業負荷の軽減が進めば、より安全に作業を進めることができ、生産性を一層高めることができます。
近年、資源循環が社会に求められる中、当社は培った再資源化技術を活かして社会に価値を提供したいと考えています。「循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」という意識を持って日々の仕事に取り組み、サーキュラーエコノミーを加速させる力となります。

家電解体ライン全景