タグから探す

2022.10.07

0

SHARE

事業の未来のために攻めの品質保証を目指す

金属事業カンパニー 直島製錬所 品質保証室
森本 優衣

守りの品質から攻めの品質へ

直島製錬所は、銅・貴金属の製錬やリサイクル事業を通じて、産業社会に基礎素材を供給しています。私は2年前から品質保証室の一員として、主に2つの仕事を担当しています。1つは、出荷する製品のスペックがお客様からの要求事項を満たしているかどうか出荷ロットごとに確認し、検査成績書を発行する業務。もう1つは、QMS(Quality Management System:品質管理システム)の事務局として、各部署がISO9001の要求事項に則ったルールを順守しているかどうかを管理指導する業務です。
QMS事務局の大事な仕事の一つに、ISO認証の維持があります。定期的な審査のために所内でさまざまな調整を図り、審査に臨むのですが、認証審査をクリアしてもホッと一息つく暇はありません。翌日から再び、QMS向上のためPDC Aを回す必要があるからです。QMS事務局は、所内各部門の品質担当者と毎月の会議を通して QMSに係わる運用上・事業上の問題点とその改善策について、議論や情報交換を重ね、日々活動しています。加えて、職務として品質管理に関わるルールの見直しを提案することもあり、これが所内の運営体制見直しにまで及ぶこともあります。組織全体に関わる業務だからこそ、各部署の役割を理解したり、全従業員が運用しやすいルールを模索したりと、大変だと感じることもありますが、反面、そこに大きなやりがいを感じています。
品質保証という仕事には、決められたことを正確に継続する守りのイメージがあるかもしれません。現に、従来の品質保証の役割は「、不適合品を出荷しない」ことでした。しかし、品質保証に求められる役割は、今変わりつつあります「。不適合品を作らない」という攻めの品質を目指した取り組みが、三菱マテリアルグループ全てを巻き込んで進められています。私もPDC Aを回し続け、直島製錬所のQMSを攻めの品質に相応しいQMSへ進化させていきたいと考えています

不可欠な人材を目指して自己啓発に励む

品質保証室に配属されてから、業務に必要な専門知識を一から勉強しています。品質保証担当者に取得が求められているQC検定2級にも挑戦。1回目は惜しくも不合格、2回目は濃霧の影響で直島から船が出航できずに受験を断念、3回目でやっと合格しました。その後、JIS製品の品質管理責任者となる資格も取得。知識やスキルが向上し、業務の手応えを感じています。
目下、挑戦しているのは一般計量士という資格です。直島製錬所は「適正計量管理事業所」に指定されており、取引や証明のために使用する計量器の定期検査の実施等を社内の計量士が担っています。適正に管理された計量器を用いることは、品質を正しく評価する上での大前提であり、計量器を適正な状態に維持する計量士は、品質を守る上で重要な資格です。しかし、現在は直島製錬所に最低限の資格保持者しかいないため、私も取得を目指すことにしました。会社に必要な要件を担い、不可欠な人材になりたいと考えています。

直島製錬所の未来のため挑戦を続けたい

私は直島製錬所に誇りを持っています。 100年以上前、この地に設立されて以来、直島製錬所は銅・貴金属の製錬で生じる副産物さえも製品化し、原材料を余すことなく利用しています。さらに、リサイクル原料を 100%再資源化するゼロエミッションリサイクルも実現し、サステナブルな社会の実現に貢献してきました。
だからこそ、この先の100年間も直島製錬所が存在し続けるために、会社を進化させていきたいと考えています。社員である私自身も、変化を恐れず、新しいことに挑戦しながら進化し、会社を成長させる推進役の一員であり続けたいと願っています。

各部署の役割や製品への理解を深めるために、QC工程表や作業標準を確認したり、実際の現場を見るようにしています。