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2025.09.16

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資源を未来へつなぐ ―三菱マテリアルが描く循環型社会のかたち

「使い終わった家電が、次の製品の素材に生まれ変わる。」 ―そのような循環の仕組みを、私たちは日々の取り組みの中で実現しています。

家電製品には銅や金・銀・白金など多くの有価金属が含まれており、これらは使用後も再資源化が可能です。三菱マテリアルグループは、「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」ことを“私たちの目指す姿”として掲げ、廃家電などの廃棄物から資源を回収・再利用する「循環型ビジネスモデル」の構築を推進しています。

目指すのは、資源が一度きりで終わるのではなく、何度も循環し続ける社会。資源から製品、使用後のリサイクルを経て再び資源へと戻る「循環型価値連鎖」を追求することで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献しています。

家電からレアメタルまで ―高度なリサイクル技術が支える循環

三菱マテリアルの資源循環は、家電リサイクル事業と製錬事業の融合によって支えられています。
2024年度には、当社が出資する5社6工場(※1)で約261万台の家電をリサイクルし、約12万トンの埋め立て処分量を削減しました。
また、E-Scrap(※2)からは、白金・パラジウムなどのレアメタルを回収し再資源化しています。これらは自動車や電子機器に不可欠な素材であり、国際的な信頼性を確保するためにLPPM(London Platinum & Palladium Market)認証も取得しています。

※1(5社6工場):
・北海道エコリサイクルシステムズ(株)
・東日本リサイクルシステムズ(株)
・関西リサイクルシステムズ(株)本社工場・第二工場
・パナソニック エコテクノロジー関東(株)
・中部エコテクノロジー(株)
家電リサイクルプラントの詳細はこちらをご覧ください。

※2(E-Scrap):金・銀・銅・白金・パラジウムなどの有価金属を高濃度に含有する各種電子機器類の廃基板

E-Scrap

使用済み製品の再生 ―資源循環の流れをデザイン

三菱マテリアルは、限りある資源を有効活用するために使用済みの製品を回収し、分解・分離・製錬を経て、再び市場に供給しています。そして、役目を終えた製品を再び回収。この流れをデザインし、実践することで、資源の循環を可能にしています。
また、再生可能エネルギー事業とも連携し、事業全体にクリーンな電力を供給。カーボンニュートラルの実現に向けた温室効果ガス(GHG)排出削減にも取り組んでいます。

「REMINE」誕生 ―リサイクル金属の新たなスタンダード

2024年、三菱マテリアルは非鉄金属製品におけるリサイクル材料の含有率を明示した、国内初(*)となるリサイクル金属ブランド「REMINE」を立ち上げました。「RE(繰り返し・再び)」と「MINE(鉱山)」を組み合わせたこのブランドは、リサイクル材料含有率を国際規格ISO14021に準拠して算出し、第三者機関による検証を受けた高信頼性製品です。
第一弾として、リサイクル材料含有率100%の「電気錫」、99.6%以上の「電気鉛」を販売。さらに、「電気ビスマス」、「白金スポンジ」、「パラジウムパウダー」、「三酸化タングステン」を追加し、計6製品をラインアップしています。三菱マテリアルグループは、「REMINE」シリーズ製品の供給を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

(*)非鉄金属のリサイクル材料含有率をISO14021に準拠して算出し、第三者の検証を受けるという方法において国内初。2023年12月時点、三菱マテリアル調べ。

三菱マテリアルのリサイクル金属ブランド「REMINE

廃プリント基板を活用した持続可能な「PMP(Product-Material-Product)ループ」を促進

パナソニック株式会社と三菱マテリアルは、廃家電から発生する廃プリント基板を製錬処理して金・銀・銅を回収し、再びパナソニックグループの製品に活用する「PMP(Product-Material-Product)ループ」を共同で構築・運用しています。
これは業界初(※)の定常的な資源循環スキームであり、金属資源を鉱石から製造する必要がないことから、CO2削減にも貢献しています。この取り組みは、経済産業省や環境省が掲げる資源自律経済戦略や循環型社会形成計画にも合致し、日本の資源自給率向上と環境保護に寄与するものと考えています。
今後はこのスキームを他品目にも拡大し、サーキュラーエコノミーの進化とCO2削減に貢献していきます。

※2025年1月17日時点、パナソニック・三菱マテリアル調べ。
三菱マテリアルは、資源の可能性を信じ、循環型社会のリーディングカンパニーとして、次の時代へと歩み続けます。